CS・ホスピタリティ経営 事例研究 Vol.1
滋賀県のセキュリティサポート株式会社様は、会社運営、社員教育にCS・ホスピタリティの精神を組み込まれた企業様です。そのセキュリティサポート株式会社の赤崎社長より、CS・ホスピタリティの極意をお伺いしました。

本日はどうもありがとうございます。
まず、御社の業務内容について少しお聞かせ下さい。
当社の業務はレストランなどの厨房のメンテナンスを行っています。厨房機器全般の清掃や、害虫などの駆除も行います。また、設備などもメンテナンス業務も行っています。現在は、業務パートナーと提携し、全国的に事業を展開させていただいております。主な顧客では、「日本マクドナルド株式会社」様の厨房清掃作業などをお受けし、関東地域を除いて、北は北海道から南は沖縄までサービスを提供させていただいております。
また、大手ファミリーレストランチェーンの「株式会社ジョイフル」様と新たに全国400店舗の業務を請け負うことになり、今、大忙しなんですよ。
現在、社員は12名で、売上はお蔭様で3億を超えております。
全国規模で展開されているとはすばらしいですね。
ちなみにCS・ホスピタリティーの教育を導入される以前はどのような規模で展開されておられたのですか?
CS・ホスピタリティーの教育を導入したのは4〜5年くらい前です。それまでは、社員は私を含めて5名でした。平均年齢は40才を超えていましたし、売上は今の十分の一以下でした。
4,5年で売上げが10倍!それは凄い成長率ですね。お聞きしたところ、平均年齢もかなり低くなったとのことですが・・
今は30才くらいになっていると思います。うちのような3K(きつい・きたない・きけん)の仕事は若い人はなかなか続かないものですが、お蔭様でうちの子らは長く勤めてがんばってくれてます。中には、いわゆる落ちこぼれと世間では呼ばれるような境遇の子らも、うちでは辞めないでがんばってくれています。
◆企業理念を浸透させる。まずそれからが始まり
どこの企業様もそうだと思いますが、社員のみなさんに教育を行うことに苦慮していると思います。特に、御社が進められたようなCS・ホスピタリティーを中心にした教育は、最初は受け入れていただけなかったのではないでしょうか?
どのように推進されましたか?
まず、次のような理念と信条を決めました。(下の写真を参照)
まだ社員が5名の時にです。

みんな、こんな人数が少ないのに、なぜこんなことをしなければいけないのか?などと言ってなかなか受け入れられませんでした。
ただ、私は、「こんな人数だからこそ、必要なんだ。今ここにいるメンバーも、これから会社の成長につれて、部下となる人間を指導しなければならなくなる。」、と言って指導をしました。繰り返し理念と信条を教え込むことによって、だんだんと受け入れてもらえる風土になりました。
あまり勉強が得意でなかったものもいるので苦労しました。特に、若いもの中には、理解不足のため、最初はなかなかやる気にはつながらなかったのです。
◆成功体験がやる気を引き出す
では、どのようにやる気を引き出したのですか?
成功体験をしてもらったのです。営業担当ではない、作業担当の若い子達に、営業をさせたのです。キャンペーンなどを実施し、得意先に新たな注文をいただけるよう提案をもっていかせたのです。
もちろん、営業のノウハウやスキルなどまったくない子達なので、山根さんにマナーや営業ノウハウの講義などをお願いしてスキルを身につけてから外に出したのです。
実は、失敗しないように私から取引先には少し根回しはしていたんですけどね・・。
結果的には、キチンと話をまとめてきて、ちゃんと仕事を獲得してきたのです。結果が出るとみんな俄然やる気も出てきますし、作業の方も自分が獲得した仕事ですので、いい仕事をするようになるんですよ
なるほど、成功体験ですか。それからここまで成長された訳ですね。
いや、それでもまだまだ理解していない部分がたくさんありました。でも、ある時を境に社員のみんなが自主的に「学びたい」と言い出すようになったのです。
当社では、いつも土曜の午後にミーティングを実施し、CSやホスピタリティーの勉強会を実施しているのですが、ある若手の社員が、日曜も勉強をしたいので、社長つきあってくれ、と言ってきたのです。
日曜もですか?何の勉強をしたいと?
スポーツ心理学者の辻秀一さんが書かれた「スラムダンクの勝利学」という本を教えてくれ、というのです。難しい本は読んだことないけど、漫画のことなら解るから、という理由だったようです。この本は、人気漫画「スラムダンク」をテキストに“勝つための心理学”について書かれた本で、これをみんなで読みながら討論をし、理解を深めていきました。
この後ですね、みんなが変わったのは。真のCS・ホスピタリティーを理解し、お客様に実践できるようになりましたね。私もスラムダンク全巻読破しましたよ。(笑)その次は「ドラゴン桜」をテーマにしました。漫画やドラマだと若い人もすんなりと受け入れることができますからね。
自身が作成されたパワーポイント資料で講義される赤崎社長現在の社員教育はどのように進められているのですか?
CSなどのマインドの部分はもちろんですが、コーチングなど、スキルの部分も取り入れて、今も毎週行っております。大抵、私自身がテキストを考えて講義や討論をおこなっています。
◆物やサービスを売るだけでは真のサービスとは言えない
ところで、なぜ、御社のような直接消費者に接することの無い業種で、CS・ホスピタリティーが必要だと考えられるようになられたのですか?普通、サービス業などであれば必要だと必死になるのはわかるのですが・・・
うちのような業種では、作業の人間は「やってやっている」的な考えをどうしてももってしまいがちです。また、人間相手ではなく、汚れや害虫などを相手の作業ですから、最低限のマナーと、スキルさえあればそこまでは必要ないだろうと考えてしまうものです。でも、私は昔、マクドナルドで勤めていた経験から、物を売るだけが商売じゃない、ということを学びました。ハンバーガーの100円という価格は、販売する人間のスマイルが含まれているんだと。それがなければ100円の価値はないんだと。
この会社を経営することになって、こんな仕事にもスマイルが必要じゃないのかと、思った訳です。そんな時に、林田先生の話を聞く機会があり、リッツのホスピタリティーマインドに感銘を受け、やはりこれしかない!と考えるようになったのです。
なるほど。そして、CS・ホスピタリティー経営・教育に結びついたということですね。社員さん一人一人が理解し、実践されることにより、ここまで成長されたのが理解できました。
ところで、オフィスに掲げられている「いいこと、うれしいことはお蔭様」というポスターは社長様が考えられたのですか?
いえ、社員の一人が言い出したことですが、とてもいい言葉なので掲げることにしました。お蔭様という言葉は、光があって影がある。その影という見えない部分に感謝する気持ちをあらわすとてもすばらしい言葉だと最近特に思うようになりました。「ありがとう」という感謝の言葉は、とても大切であるといつも言うようにしています。「ありがとう」、といわれて嫌な気持ちになる人はいません。ありがとうは人間関係を良くする魔法の言葉だと思うのです。お客様に対してはもちろん、同僚、上司、部下に対しても、「ありがとう」と言葉にだして言うことで、信頼を得られる上に、自分自身を向上させ、ひいては情報も得られるようになる。
そうすれば必然と売上にもつながるということです。そういう気持ちをもてば、自然とお客様に対して質の良いサービスが提供できるようになるのです。ホスピタリティーとは、「ありがとう」の心を常に持つことだと思うのです。
サービスの極意は「ありがとう」ですか。まさに御社はその精神で急成長をとげられたということですね。
もちろん、みんなの努力のおかげです。当社は、24時間、365日緊急の対応を受け付けるサービスを実施しています。これも、お客様の都合を考えると当たり前のサービスです。下水は平日の昼間だけにつまったりはしません。もし詰まった下水をそのままに朝まで放置しておけば、そこの飲食業様は翌日営業できなくなってしまいかねません。特に、飲食業は24時間365日サービスを提供されている所が多く、その対応ができなければ、いいサービスが提供できているとは言えないのではないでしょうか。
また、訪問した時は、車を降りた瞬間からサービスだと言っています。誰も見ていなくても、お客様の敷地にゴミが落ちていたら拾う。そのように指導しています。因果応報ではありませんが、「ありがとう」という言葉も、誰も見ていないところでする良いことも、必ず自分に何かしら返ってくるのだとみんなに教えています。
なるほど。そのように精神面から、社員の皆様にホスピタリティーを浸透していっているのですね。最後に、今後の展開をお聞かせ下さい。
3年後に上場を目指そうとみんなでがんばっております。お蔭様で多くのお取引様から引き合いをいただき、現在は、マネージャーのほとんどが地方に飛び、代理店様やパートナー様にも当社のホスピタリティー経営をしていただけるよう指導をさせていただいております。当社の看板でお仕事をしていただくので、この点はゆずれませんね。そして、将来は、私は経営から身を引き、山に山小屋を建てて子供たちにいろいろなことを教えるような、自然な暮らしを夢見ています。
本日はありがとうございました。
会社概要
会社名:セキュリティサポート株式会社
設立:2001年5月
代表者:代表取締役 マネージングパートナー 赤崎明博
資本金:1000万円
事業内容:厨房メンテナンス、設備メンテナンス、衛生商品販売
本社:滋賀県大津市月輪1丁目13−1
電話:077-547-3103
初心者の為のCS(顧客満足)について説明しております
株式会社 空心(くうしん)
〒530-0044 大阪市北区東天満2-2-18 ランズ南森町3F 電話:06-6360-1806
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